豆さん夫婦と暮らして11ヶ月ほどたった、今の僕の生活を紹介したいと思います。
朝6時ぐらいに鳥カゴのカバーが開けられて、マーさんが「チリンチリン」と声をかけてくれます。
僕の名前は「キリン」だけど、いつか僕が自分の名前を自分で言えるように、僕のことを「チリン」と呼びます。
もちろん「チュンチュン」といって僕を起こしてくれることもあります。
僕は伸びをして毛づくろいを始めるんだ。
鳥カゴが窓際に移されて、メーさんが朝8時ごろから鳥カゴ掃除を始めます。
水、エサの交換はもちろん、床に敷いてあるマイクロファイバーのタオルの交換や、二つある皿巣に敷いてあるフリースの座布団の掃除、天気予報によって湯たんぽを入れてくれたりします。
メーさんに用事がなければ、午前中にスキンシップがあります。
メーさんは僕の首、頭、ほっぺた、喉、胸、お腹、いろんなところを触ります。とても気持ちよくて、僕はいつも寝てしまう。
「死んでるんじゃないよ、気持ちよくて寝てるんだよ」
午前中は、僕はおしゃべりをします。
メーさんの二胡と歌うのはとても好きです。
メーさんが家にいるときは、昼頃お風呂に入ってメーさんの手の中で羽根を乾かしながら毛づくろいをします。
午後はのんびり静かに過ごします。
でもメーさんの二胡が歌い始めたら一緒におしゃべりするんだよ。
夕方、鳥カゴがリビングに移されたらそろそろ寝る準備です。
マーさんが帰ってきたら僕は嬉しくて「ティウティウ」と鳴きながら飛び回ります。
もうすぐ鳥カゴにカバーがかけられて僕だけ寝ないとダメかと思ったら寂しくて、訳もなく粟玉をつついてみたり、「ピーピー」鳴いたりバサバサ音を立てて飛んで豆さん夫婦を呼んでみたりします。
豆さん夫婦がそばに来てくれたら僕は安心して、本当に小さい声で「ピウピウピウ」って甘えるんだよ。
カバーが下されたら僕は眠っちゃうけど、豆さん夫婦は時々僕の寝相を覗いて笑っているみたいだ。
豆さん夫婦に拾われた時には僕はしっかり目も開いていた野生のスズメだったのですが、今は本当の家族のようになりました。
次からは、こうなるまでの僕と豆さん夫婦の日常を紹介していきたいと思います。