僕はスズメの父さん母さんに育てられて羽根が生えて、巣から転がり落ちて人間の豆さん夫婦と出会ったので、手乗りスズメではありません。
人間のことも少し怖かったりします。
だから僕とメーさんのスキンシップは初めから上手くいったわけではないし、今でも時々僕は落ち着かなかったりします。
メーさんと僕のスキンシップの始まりは、僕が室内放鳥されていた時で、水浴びをした後は必ずメーさんが持っているタオルに乗って体を乾かしていたんだ。
その後で僕はメーさんの腕に登ったり(足が滑るのでうまく登れなかったけどね)、手の中で遊んでいました。
僕はタオルもメーさんの服もメーさんの指も手のひらも腕も、何でもクチバシでつついてチョロッと舐めて味わって、それがどんなものなのか調べていました。
それをメーさんは「甘噛み」と言っていました。
僕は「それ以上はやらないで。嫌だからやめてほしい。」と思った時もクチバシでメーさんの指を噛みました。
これは僕の訴えなので、僕はメーさんの目を見ながら噛みます。
それでもメーさんがやめてくれなかったら、もっと強く噛みます!
初めは僕の訴えがメーさんに解ってもらえなくて、僕は毎日メーさんに噛みついていたような気がします。
メーさんの指に僕のクチバシ型がついたこともありました。
でもある時、メーさんは僕の気持ちを理解してくれたのです!
それからは僕がメーさんの目を見ながら嚙みつくフリをするだけで、僕を楽にしてくれるようになり、僕たちの関係はどんどん良くなっていきました。
今はその頃よりも信頼関係ができているので、メーさんは僕が嫌がりそうなことはしないし、僕も嫌なことがあってもメーさんに噛みつくのは我慢できるようになりました。